理学療法士として働いている中で、そんなことを考えた経験はありませんか?
患者さんから「ありがとう」と言ってもらえる。
自分の技術を磨けば、できることも増えていく。
患者さんの身体が変わり、生活が変わっていく姿を見ることには、今でも大きなやりがいを感じます。
それなのに、なぜか仕事に対して「物足りない」「このままでいいのかな」と感じてしまう。
私自身、理学療法士として14年間働く中で、そんな感覚を何度も経験してきました。
もちろん、理学療法士という仕事が嫌いになったわけではありません。
むしろ、臨床で患者さんと向き合うことは今でも好きです。
それでも、「技術を磨くこと」と「職場から評価されること」が、必ずしも一致しない。
この違和感が、少しずつ大きくなっていきました。
そこで私は、理学療法士を辞めることでも、いきなり独立することでもなく、本業を続けながら副業として整体を始めるという選択をしました。
この記事では、私自身の経験をもとに、
について、できるだけリアルにお伝えします。
「理学療法士を辞めたほうがいい」という話ではありません。
まして、「副業を始めれば人生が変わる」という話でもありません。
本業を続けながら、自分の技術を活かせるもう一つの場所を作る。
そんな選択肢もあるという話です。
理学療法士が「やりがいがない」と感じる理由
理学療法士は、患者さんの身体機能や生活を支える仕事です。
厚生労働省の職業情報でも、理学療法士は医師の指示の下で運動の指導や物理療法などを行い、身体運動機能の回復・維持・向上を支援する専門職とされています。
患者さんの「できなかったこと」ができるようになる。
痛みや動きの変化を一緒に確認する。
退院後の生活を見据えて、身体の使い方を考える。
こうした仕事に、大きなやりがいを感じている理学療法士は多いと思います。
それでも、長く働いていると「やりがいが薄れてきた」と感じることがあります。
その理由は、一つではありません。
技術を磨くことと、職場で評価されることが一致しない
私が特に強く感じてきたのが、技術と評価のズレでした。
臨床で患者さんと向き合っていると、技術を磨くほど変化を感じられる場面があります。
そして、
そんな言葉をもらえる。
これは理学療法士として、本当に嬉しい瞬間です。
ところが、私自身の職場では、こうした臨床での評価が、そのまま給与や昇格につながるわけではありませんでした。
もちろん、病院には病院なりの評価基準があります。
組織運営、業務への貢献、役職、教育、委員会活動など、臨床技術以外にも評価されるものがあります。
だから、「患者さんに喜ばれたから給料が上がるべき」と単純に考えることもできません。
ただ、臨床技術を磨いてきた私にとっては、「自分が大切にしてきたもの」と「組織から評価されるもの」が少し違う。
その感覚が積み重なっていきました。
「仕事が嫌い」なのではなく、「このままでいいのか」と感じる
ここは、とても大切な部分です。
「やりがいがない」と感じるからといって、理学療法士という仕事が嫌いとは限りません。
私自身もそうでした。
これらは今でも好きです。
それなのに、「このまま何年働いても、自分が思い描いている未来に近づいているのだろうか?」という疑問が残る。
だからこそ、単純に「辞める・辞めない」の二択では解決できないことがあります。
「頑張る場所」と「報われる場所」がずれている
理学療法士として頑張っているのに、なぜか満たされない。
そんなとき、私は「自分の頑張りが足りないのではないか」と考えていました。
もちろん、それ自体は間違っていません。
しかし、いくら頑張っても、自分が求めている「評価」とは違う形で返ってくることがあります。
そこで気づいたのが、「頑張る場所を変える」という考え方です。
これは、病院を辞めるという意味ではありません。
今いる場所を否定する必要もありません。
むしろ、本業では本業の役割を果たしながら、別の場所でも自分の技術を活かしてみる。
そんな発想です。
私にとって、その選択肢になったのが「副業整体」でした。
理学療法士を辞めずに「もう一つの評価軸」を作る
私が副業を考え始めたとき、最初から独立したかったわけではありません。
家族がいます。
本業があります。
収入を大きく失うリスクも取りたくありませんでした。
だからこそ、「今の生活を壊さずに、小さく始められないか」と考えました。
その結果、たどり着いたのが副業整体です。
整体という仕事そのものについては、資格・施術内容・法律上の注意点などを理解しておく必要があります。
特に理学療法士の場合、「PT資格を持っているから副業で理学療法を提供できる」という単純な話ではありません。
理学療法士法では、理学療法士は医師の指示の下で理学療法を行う者と定義されています。
副業として整体を行う場合も、本業の理学療法と副業としてのサービスを混同しないよう、業務内容や広告表現などを慎重に考える必要があります。
副業整体について詳しく知りたい方は、こちらの記事で整理しています。
▶ 関連記事:理学療法士は整体を副業にできる?|資格・施術内容・法律・注意点を徹底解説
※副業を始める場合は、法律だけでなく勤務先の就業規則や副業に関する社内ルールも確認しましょう。厚生労働省も副業・兼業についてガイドラインを公開しています。
副業整体を始めて、私の「やりがい」はどう変わったか
副業整体を始めたからといって、理学療法士としての悩みがすべて消えたわけではありません。
むしろ、副業には副業の大変さがあります。
集客しなければなりません。
予約を管理しなければなりません。
施術だけでなく、接客や会計、ブログ、広告、経営まで自分で考える必要があります。
それでも、始めてみて大きく変わったことがありました。
お客様の満足が、直接フィードバックされる
副業整体では、来てくださった方から、
と言ってもらえることがあります。
もちろん、本業でも同じような言葉をいただきます。
違うのは、そのサービスを選ぶところから、料金を支払っていただくところまで、自分自身が責任を持っていることです。
そのすべてが、お客様の満足につながります。
そして、その満足が次の予約や収入という形で返ってくる。
この経験は、私にとって大きな意味がありました。
「自分の技術」に値段がつく感覚
病院では、理学療法士として働くことに対して給与が支払われます。
一方、副業では、自分が提供するサービスそのものに料金をいただきます。
これは単純に「お金がもらえるから嬉しい」という話ではありません。
「自分がこれまで積み上げてきた技術や経験を、必要としてくれる人がいる」ということを、別の形で実感できるからです。
私にとっては、この感覚が「やりがい」を考え直すきっかけになりました。
本業と副業は、対立するものではなかった
副業を始める前は、「本業と副業、どちらかがおろそかになるのではないか」という不安もありました。
しかし、実際に続けてみると、意外にも逆でした。
本業で培った評価・問診・身体の見方・医療知識は、副業で役立ちます。
一方で、副業を経験することで、
という視点も身につきました。
つまり、本業で得たものを副業で活かし、副業で得た経験を本業にも持ち帰る。
そんな相乗効果が生まれました。
実際に私が副業整体を続けて感じた変化については、こちらの記事で詳しくまとめています。
▶関連記事: 理学療法士が副業整体を始めてわかった|本業との相乗効果で得られる5つのメリット
副業は「本業から逃げるための場所」ではなく、自分の専門性を別の角度から磨く場所にもなり得ると感じています。
ただし、副業整体を始めればすべて解決するわけではない
ここは、これから副業を考える方に正直に伝えておきたいところです。
私は副業整体をおすすめしたいからこの記事を書いているわけではありません。
そんな話をするつもりもありません。
副業には、当然リスクもあります。
本業との両立が必要
本業がある以上、副業に使える時間は限られます。
私自身、家族との時間を守ることを優先し、最初から大きく広げるつもりはありませんでした。
副業のために睡眠時間を削り、本業のパフォーマンスや家族との時間を犠牲にしてしまえば、本末転倒です。
集客という別の仕事がある
施術が上手ければ、それだけでお客様が来るわけではありません。
こうした「施術以外の仕事」も必要です。
ここは、病院勤務の理学療法士とは大きく違う部分でした。
職場のルールを確認する必要がある
副業を始める前には、勤務先の就業規則や副業・兼業に関するルールを確認する必要があります。
厚生労働省も副業・兼業に関するガイドラインを公開しており、企業と労働者が安心して副業・兼業に取り組むためのルールが整理されています。
また、本業の患者さんの情報、職場の設備・備品、勤務時間などを副業に利用しないことも当然重要です。
本業と副業の線引きは、最初から明確にしておく。
これは私自身が副業を続けるうえで大切にしていることです。
法律や広告表現にも注意が必要
特に理学療法士が整体を行う場合は、「理学療法士の資格を持っているから、理学療法としてサービスを提供する」という考え方にならないよう注意が必要です。
理学療法士法では、理学療法士の業務は医師の指示の下で行う理学療法として位置づけられています。
そのため、副業整体を行うのであれば、本業の理学療法と、副業として提供するサービスを明確に分けること。
さらに、サービス内容や広告に使う言葉についても慎重に考える必要があります。
副業は「自由に何でもできる」という意味ではありません。
▶関連記事:理学療法士の整体業で使ってはいけない危険な表現とは?|法律上の注意点と安全なサービスの線引きを解説
「辞める」か「我慢する」かの二択にしなくていい
理学療法士として働いていて、
と感じたとき、選択肢は一つではありません。
どれが正解なのかは、人によって違います。
大切なのは、「今の環境が合わないから、すぐに辞めなければならない」と考えないことだと思います。
私自身、理学療法士を辞めることも考えました。
しかし、家族の生活、本業の安定、これまで積み上げてきた経験。
それらをすべて手放してまで、いきなり独立する必要はありませんでした。
だから私は、「今あるものを残したまま、もう一つの可能性を試してみる」という方法を選びました。
それが、副業整体でした。
私が副業整体を始めたことで見つけた「第三の道」
理学療法士として働く。
でも、それだけに自分の将来をすべて預ける必要はない。
独立する。
でも、そのために家族や生活を大きく犠牲にする必要もない。
その間に、「本業を続けながら、自分の専門性を活かして小さく始める」という道があります。
私にとって、それが副業整体でした。
副業整体を始めたことで、
という、これまで別々だったものがつながっていきました。
そして何より、「自分の技術を必要としてくれる人がいる」ということを、改めて実感できるようになりました。
もし「副業整体を始めてみたい」と思ったら
ここまで読んで、「自分も副業整体について詳しく知りたい」と思った方もいるかもしれません。
ただ、いきなり開業する必要はありません。
まずは、
を整理するところからで十分です。
① まずは「理学療法士×整体」の基本を知る
副業整体について、資格・施術内容・法律・注意点をまとめています。
▶関連記事: 理学療法士は整体を副業にできる?|資格・施術内容・法律・注意点を徹底解説
「整体ってそもそも何?」
「理学療法士がやって大丈夫なの?」
という疑問がある方は、まずこちらから読んでください。
② このブログ全体を順番に読みたい方へ
副業整体について調べ始めると、「結局、何から読めばいいの?」となりやすいと思います。
そこで、このブログでは、「知る → 考える → 準備する → 始める」という順番で記事を整理しています。
▶ 関連記事:このブログの歩き方|理学療法士が副業整体を始めるための完全ガイド
副業整体についてまだ何も決まっていない方は、こちらを入口にしてください。
③ 実際に始めるところまで知りたい方へ
そして、「実際に副業整体を始めてみたい」という方には、私自身の経験をもとに、開業準備から集客、施術、月5万円を作るまでの流れをまとめています。
▶関連記事: 【理学療法士による副業整体の始め方】月5万円作るまでの完全ロードマップ
「何を準備すればいいのか分からない」
「どこから始めればいいのか分からない」
という方に向けて、実際に私が歩いてきた道を順番にまとめています。
まとめ|「やりがいがない」と感じたら、辞める前に選択肢を増やしてみる
理学療法士として長く働いていると、
と感じることがあります。
私自身も、14年間の理学療法士生活の中で、何度もそう考えてきました。
でも、今振り返って思うのは、「やりがいがない=理学療法士を辞めるべき」ではなかったということです。
私の場合は、「本業を辞めずに、副業という新しい場所を作る」という方法がありました。
副業整体を始めたことで、患者さんからの評価が収入につながることを経験し、接客や経営という新しい視点も身につきました。
そして、本業で培った医療知識や臨床経験も、決して無駄になりませんでした。
もちろん、副業には時間も必要です。
集客も必要です。
法律や職場のルールにも注意しなければなりません。
だからこそ、私は「誰でも副業整体を始めればいい」とは思っていません。
ただ、「辞める」か「我慢する」かの二択しかないと思っているなら、もう一つ選択肢を増やしてみてもいい。
そう考えています。
あなたがこれまで磨いてきた技術は、今の職場だけでしか価値がないわけではありません。
もし、
と思うのであれば、副業という選択肢について一度考えてみてください。
それがあなたにとっての正解かどうかは、実際に考え、調べ、小さく試してみなければ分かりません。
私自身も、最初から答えを持っていたわけではありません。
ただ一つ言えるのは、「あのとき副業整体という選択肢を考えてみてよかった」ということです。



「この働き方を、あと何年続けるのだろう」